髪が広がる・まとまりにくい人に合うシャンプーの選び方を解説するMONVIA記事のアイキャッチ画像

髪が広がる・まとまりにくい人に合うシャンプーの選び方|美容師が解説

朝きれいに乾かしても、時間が経つと髪が広がる。

毛先がまとまらない。表面にパヤパヤした髪が出てくる。

美容師をしていると、「広がりを抑えられるシャンプーで、何かいいものありますか?」と聞かれることがあります。

このとき私は、すぐに「広がるなら、しっとり系ですね」とは決めません。

なぜなら、髪が広がる・まとまらない原因は、くせや乾燥だけではないからです。

そしてもう一つ。私がシャンプーを選ぶときに大切にしているのは、「この髪質だから、このシャンプー」ではなく、その人が今の状態から何を一番変えたいのか。という考え方です。

今回は、美容師として実際にお客様のシャンプーを選ぶときに考えていることを紹介します。

広がる髪=くせ毛とは限らない

髪が広がっていると、「くせ毛だから仕方ない」と思われることがあります。

もちろん、くせが広がりにつながっている場合もあります。ですが、私が実際に髪を見ていると、それだけではありません。

毎日のスタイリング剤、トリートメント、ヘアオイル、バーム。こうしたものを繰り返し使用することで、髪に油分やスタイリング成分が蓄積している場合があります。

特に、「広がるから抑えたい」と思って、トリートメントやスタイリング剤をどんどん重ねている方には注意が必要です。

まとまりを良くしようとしているのに、髪に残ったものが重なり、かえって質感が悪く感じられることがあります。

つまり、広がる → もっとつける → さらに重なるという状態になっているケースもあります。

これは私がサロンワークでよく確認するポイントの一つです。

根元はベタつくのに、毛先は広がる髪もある

シャンプー選びで難しいのが、髪全体が同じ状態とは限らないことです。

たとえば、根元は少しベタつく。でも毛先は広がってまとまらない。という方もいます。

この状態を見て、「毛先が広がっているから、もっとしっとりするシャンプーにしよう」とすると、根元の重さがさらに気になる可能性があります。

このような場合、私は普段使っているスタイリング剤やヘアケアも確認します。

もし蓄積が考えられるのであれば、クレンジングシャンプーを選択肢として提案することもあります。

ただし、クレンジングシャンプーも強ければいいわけではありません。カラーやブリーチ、縮毛矯正などの施術履歴や髪の状態を見ながら、使用する種類や頻度を考えます。

ベタつきや蓄積については、「シャンプーしても髪がベタつく原因は?美容師が実際によく見る5つの原因」でも詳しく解説しています。

「ダメージ毛だから」「くせ毛だから」だけでは決めない

シャンプーの記事を見ると、くせ毛にはこれ。ダメージ毛にはこれ。乾燥毛にはこれ。というように分類されていることがあります。

もちろん、髪の状態を知るための一つの基準としては大切です。ただ私は、実際のお客様にはもう一歩先まで聞きます。

それが、「今の状態から、どう変わりたいですか?」ということです。

同じように髪が広がっている二人でも、一人は「多少まとまりは悪くても、軽くサラサラにしたい」かもしれません。もう一人は「多少重くなってもいいから、とにかくボリュームを抑えたい」かもしれません。

この二人に、同じシャンプーを提案するとは限りません。

だから私は、髪の状態を見ることと、本人が求める仕上がりを聞くこと。この両方を大切にしています。

クセはないけれど、パヤパヤして広がる場合

「くせはそんなにないけれど、表面のパヤパヤが気になる」という方もいます。

この場合も、必ずしも重たいシャンプーを選ぶ必要はありません。

髪が細かったり、根元のボリュームを残したかったりする場合は、シャンプー自体は比較的軽い仕上がりを選ぶことがあります。

毛先や表面の質感までシャンプーだけで完成させようとすると、必要以上に重くなる場合があるからです。

こういった髪は、シャンプーでは軽さを残し、足りない質感は別のケアで補うという考え方をすることもあります。

細い髪で根元のボリュームも気になる方は、「細い髪・ボリュームが出にくい髪に合うシャンプーの選び方」も参考にしてください。

「広がりを抑えるシャンプーありますか?」と聞かれたとき

実際にお客様から、「広がりを抑えるシャンプーで、いいものありますか?」と聞かれることがあります。

そんなとき私は、「これがおすすめです」とすぐ商品を決めるよりも、まず、なぜ広がっているのか。どの部分が広がるのか。いつ広がるのか。普段何を使っているのか。などを確認します。

そして最後に、「今の髪から、どんな状態になりたいですか?」を聞きます。

ここが私にとってかなり重要です。

原因だけを見てシャンプーを選ぶのではなく、原因を理解したうえで、その人が一番改善したいことを優先して選ぶ。これが、私がサロンワークでシャンプーを提案するときの考え方です。

しっとりさせれば、まとまるとは限らない

広がりが気になると、保湿、オイル、しっとり、という方向にどんどん進みやすくなります。

ですが、すでにトリートメントやスタイリング剤を多く使っている方の場合は、さらに油分を重ねることが必ずしも正解とは限りません。

逆に一度余分な蓄積を見直した方が、髪の状態を判断しやすくなる場合もあります。

だから私は、「広がる=足りない」だけではなく、「つけすぎていないか」も見る。この考え方を大切にしています。

シャンプー選びで一番大切なのは「どうなりたいか」

髪質やダメージを見ることはもちろん必要です。

ですが、髪が太い。細い。くせがある。カラーをしている。という情報だけでは、その人が満足する仕上がりまでは分かりません。

だから私は、今何に困っているのか。その中で何を一番変えたいのか。を聞いてからシャンプーを考えます。

根元のベタつきを改善したいのか。広がりを抑えたいのか。軽くサラサラにしたいのか。毛先のまとまりを優先したいのか。

優先順位によって、選択するシャンプーは変わります。

シャンプー選びの基本的な考え方は、「美容師が教える、自分に合うシャンプーの選び方|髪質・ダメージ・頭皮別」でも解説しています。

まとめ|「広がる髪用」で選ぶ前に、今の髪を確認する

髪が広がる・まとまらない原因は、くせや乾燥だけではありません。

日々使っているスタイリング剤やトリートメントなどが蓄積し、髪の質感に影響していることもあります。

だから、広がるから、とにかくしっとり。ではなく、まず現在の髪を確認する。

そして、「今の状態から、どう変わりたいのか?」を考える。

私はこの二つを大切にしてシャンプーを選んでいます。

髪質だけで商品を当てはめるのではなく、原因 × 現在の状態 × なりたい仕上がりで考える。

それが、自分に合うシャンプーを見つけるための一つの考え方です。

そして、シャンプーだけでは作れない質感もあります。トリートメントやアウトバス、乾かし方などについては、別の記事で詳しく紹介していきます。

誇りを胸に。信念を力に。

MONVIA / 生き方を、鍛える。