せっかくきれいに染めたのに、すぐ色が抜けてしまう。
美容室ではきれいだったのに、数日すると明るく感じる。黄色っぽくなる。オレンジっぽくなる。
美容師をしていると、カラー後の色持ちについて相談をいただくことがあります。
こうしたとき私は、「カラーシャンプーを使えば大丈夫」だけでは考えません。
色落ちには、シャンプーの洗浄力、お湯の温度、髪のダメージ、トリートメントの使い方、普段のホームケアなど、いくつもの要素が関係します。
そしてシャンプーを選ぶときに大切なのは、色持ちを優先したいのか。ダメージケアを優先したいのか。ここを最初に決めることです。
色落ちが早い人は、まずシャンプーの洗浄力を確認する
私が最初に確認することの一つが、普段使っているシャンプーです。
洗浄力が強いシャンプーが、その髪やカラーに合っていない場合、洗うたびに退色を感じやすくなることがあります。
そのためカラー後は、洗浄力が比較的穏やかで、保湿やコンディショニングを意識したシャンプーを選択肢にします。
私は、弱酸性を意識して作られているものや、手触りを整える成分が充実しているシャンプーをすすめることがあります。
ただし、「美容液成分が何%入っているから必ず良い」という見方はしません。大切なのは、洗浄力と仕上がりが今の髪に合っているかです。
カラー毛だから「重たいケア」が正解とは限らない
カラーをしていると、できるだけ補修力の高いシャンプーを使った方が良いと思うかもしれません。
もちろんダメージが強い場合は、補修・保湿を意識したシャンプーが合うことがあります。
ただ、そこまでダメージしていない髪に非常に重たいケアを重ねる必要がない場合もあります。
私は、必要以上に重くせず、カラー後の髪を扱いやすく保てるものを選ぶことを大切にしています。
シャンプー選び全体の考え方は、「美容師が教える、自分に合うシャンプーの選び方|髪質・ダメージ・頭皮別」でも解説しています。
お湯の温度は37〜39℃程度を一つの目安にする
シャンプーだけでなく、髪を洗うときのお湯の温度も大切です。
私がお客様にお伝えする一つの目安は、37〜39℃程度のぬるめのお湯です。
熱すぎるお湯は、頭皮や髪の油分を必要以上に落として乾燥を感じやすくしたり、カラーした髪の退色を感じやすくしたりすることがあります。
「熱い方がしっかり洗えている感じがする」からといって、必要以上に高い温度にする必要はありません。
カラーした当日は、できればすぐに洗わない
カラー直後については、私はできるだけその日のシャンプーを控えることをおすすめしています。
カラー直後の髪は、施術前とまったく同じ状態ではありません。美容室を出てすぐ家でまた洗うより、少し時間を置いてから普段のシャンプーに戻すという考え方です。
仕事や汗、頭皮の状態もあるので無理に我慢する必要はありませんが、可能であればカラー当日の洗髪を避けるところから始めると続けやすいと思います。
カラーシャンプーは全員が使う必要はない
カラーしたら、紫シャンプーやアッシュシャンプーを使わないといけないと思っている方もいるかもしれません。
私は、すべてのカラー毛にカラーシャンプーが必要だとは考えていません。
カラーシャンプーは、色落ちしたときに出てくる嫌な色味を補正したい場合に使うもの、という考え方が分かりやすいです。
黄色っぽく抜けるのが嫌なら紫シャンプー
カラーが抜けて黄色っぽさが気になる場合は、紫シャンプーを選択肢にします。
紫系の色味を補うことで、黄色っぽさを目立ちにくくする目的で使います。
特にブリーチ毛や明るめのベージュ、シルバー系などで使われることがあります。商品によって色素の濃さが違うため、使用頻度や放置時間は製品の説明に合わせてください。
オレンジっぽく抜けるならアッシュ・青み系を考える
一方、色が抜けてオレンジっぽくなるのが嫌な場合は、アッシュ系・青みを意識したカラーシャンプーを選択肢にすることがあります。
私のサロンワークでは、黄色・オレンジっぽさを抑えたい相談は多く、アッシュ系で対応できるケースもあります。
ただし、元のカラーや残っている色によって仕上がりは変わります。分からない場合は、「色が抜けたとき、どの色味を消したいのか」を担当美容師に聞くのがおすすめです。
「色持ち」と「ダメージケア」は分けて考える
カラー毛のシャンプー選びで特に大切にしているのが、色持ちを優先するのか。ダメージケアを優先するのか。ということです。
今のカラーをできるだけ長く楽しみたい人と、色落ちより毛先の乾燥や手触りを何とかしたい人では、同じシャンプーを提案するとは限りません。
色持ちを優先するならカラーケアを中心に。ダメージが強いなら補修・保湿を中心に。
今の自分にとって、どちらが一番重要なのか。ここから選ぶとシンプルです。
トリートメントは長く置けば良いわけではない
「長く置けば置くほど髪に入る」と思っている方もいますが、すべてのトリートメントを長時間放置すれば良いわけではありません。
製品によって推奨時間も違います。私は普段のホームケアでは、髪になじませて毛先を中心に揉み込み、必要以上に長時間放置せず、製品の使用方法に合わせて流すことをおすすめしています。
色持ちにはアウトバスも大切
カラーケアはシャンプーだけではありません。
ミスト、ミルク、オイルなどのアウトバスを髪の状態に合わせて使うことも大切です。
特にダメージしているカラー毛では、濡れた状態の髪をそのままにしない。乾かす前にアウトバスを使う。必要以上に強い熱を当て続けない。といった毎日の扱いも関係します。
シャンプーで色持ちを考え、アウトバスで髪の質感を補う。というように役割を分けることもできます。
ブリーチをしている場合はさらに優先順位が重要
ブリーチ毛では、色持ち、乾燥、毛先のダメージ、絡まりなど、複数の悩みが重なることがあります。
この場合も、全部を一つの商品で解決しようとしないことが大切です。
色味を補いたい日はカラーシャンプー。普段はハイダメージ毛向け。毛先はトリートメントやアウトバス。というように、役割を分けることもできます。
ブリーチ毛については、「ブリーチ・ハイダメージ毛に合うシャンプーの選び方」でも詳しく紹介しています。
まとめ|カラーの色持ちは「洗い方」と「何を優先するか」で考える
カラーがすぐ抜けるとき、私はまず毎日使っているシャンプーの洗浄力を確認します。
洗浄力が比較的穏やかで、保湿やコンディショニングを意識したシャンプーを選ぶ。
お湯は37〜39℃程度を一つの目安にする。カラー当日は、できればすぐにシャンプーしない。
黄色っぽくなるのが嫌なら紫シャンプー。オレンジっぽくなるのが嫌ならアッシュ・青み系。
ただし、色落ちした色味が気にならないのであれば、必ずカラーシャンプーを使う必要はありません。
そして、色持ちを優先したいのか。ダメージケアを優先したいのか。を決める。
私は、現在のカラー × ダメージ × 色落ちの仕方 × なりたい仕上がりを見ながらシャンプーを考えています。
「カラーした髪だからこれ」と決めるのではなく、自分はどんな色を、どんな髪の状態で楽しみたいのか。そこからホームケアを考えてみてください。
誇りを胸に。信念を力に。
MONVIA / 生き方を、鍛える。

